この記事のまとめ
- バスケットボールの計測では、走行距離や最高速度に加えて、代謝パワー・HMLD・方向転換・ジャンプの 4 つの指標が手がかりになります。
- 本部のブログによると、OLIVER PRO は、加速度計とジャイロスコープを使い、体育館でもアンテナなどの追加設備なしで計測できます。
- 本部のブログは、スペインなどのクラブや連盟、ポルトガルの代表チームでの利用を紹介しています。
バスケットボールの練習では、短いダッシュ、ジャンプ、急な方向転換が続きます。総距離や最高速度だけでは、その中身が見えにくいと感じる指導者もいるかもしれません。
この記事では、OLIVER SPORTS 本部のブログをもとに、バスケットボールのフィジカル計測の考え方と、OLIVER PRO で見られる 4 つの指標をまとめます。
バスケットボールで使う計測技術とは
選手の負荷を計測する技術は、一般に「GPS 技術」と呼ばれます。サッカー、ラグビー、ホッケーなどで、練習や試合中の負荷や指標を計測し、ケガのリスクを見たり、練習の計画を立てたりするために使われています。
流れは次のとおりです。ストレングス&コンディショニング(S&C)のコーチやパフォーマンスの担当者が、選手が着るベストに入れたデバイスでデータを集め、処理し、プラットフォームで分析します。分析した結果は、狙いを決めて練習を組み立てる時の判断材料になります。
本部のブログは、バスケットボールではこうした技術があまり広く取り入れられてこなかったとしています。そのうえで、OLIVER PRO のようなシステムによって、利用できるチームが増えていると紹介しています。本部のブログによると、OLIVER PRO は、サッカー、ラグビー、ホッケーに加えて、バスケットボール、フットサル、ハンドボールでも使われていました(2025 年 8 月 21 日時点)。
本部のブログ(2025 年 8 月 21 日)は、バスケットボール向けに、代謝パワー(別名 メタボリックパワー)、方向転換(COD)、HMLD(本部のブログでの呼び方。高代謝負荷距離)、ジャンプが OLIVER PRO に加わったと説明しています。プロのバスケットボールの動きに合わせて、より幅広く計測する方向に進んだ、というのが本部のブログの説明です。
屋内でも追加設備なしで計測する仕組み
体育館のような屋内の競技では、計測のために何を用意するかが気になります。本部のブログによると、OLIVER PRO は、加速度計、ジャイロスコープ、アルゴリズムを使うため、アンテナなどの追加設備を置かずに計測できます。
本部のブログによると、計測・ダウンロード・処理・分析の流れは、屋外のスポーツと同じ形で進められます。バスケットボールのほか、フットサル、ハンドボール、バレーボールなど、屋内競技のチームが対象です。
バスケットボールの特徴と、計測で見たい点
バスケットボールは、ルールや競技の性質から、練習と計測に次のような条件があります。
- プレーする空間が狭い
- ペースの切り替えが多い
- 短い時間で爆発的に動く場面が多い
- ジャンプと、強い方向転換が絶えず起きる
- 総距離が少なくても、神経筋への負荷が高くなる
本部のブログは、こうした特徴のため、総距離や最高速度といった一般的な指標だけでは、選手の実際の負荷を見る手がかりとして足りないとしています。屋内の環境と競技の特徴に合わせて、代謝パワー、HMLD、方向転換、ジャンプの 4 つを見ることが大切だという考え方です。
バスケットボール向けの 4 つの指標
S&C コーチが押さえておきたい、バスケットボール向けの指標を表にまとめます。
| 指標 | 見るもの | 向く場面 |
|---|---|---|
| 代謝パワー(別名 メタボリックパワー) | 速度だけでなく、加速・減速・方向転換を含めた、選手のエネルギー需要の推定。単位は W/kg。移動が少なくても強度の高い動きを見つけられる | ペースの切り替えが多いガードやディフェンダー |
| HMLD(本部のブログでの呼び方。高代謝負荷距離) | 代謝パワーが高い水準で動いた距離(本部のブログ(2025 年 8 月 21 日時点)では 25.5 W/kg 超)。大きく動かなくても、体への要求が高かったことを示す | 切り替えが多い練習や、狭いスペースで強度が高い練習 |
| 方向転換(COD) | 攻撃でも守備でも多い動き。大きな方向転換やカットの回数。神経筋への負荷を見る指標の一つ | 守備やプレスを続ける選手の、体への影響の確認 |
| ジャンプ | リバウンド・ブロック・フィニッシュに欠かせない、衝撃の大きい動き。1 回のセッションでの跳躍の数 | センターやフォワードなど、ゴール下の選手。けがから戻る時期の跳躍の回数や、蓄積した負荷の確認 |
本部のブログは、こうしたバスケットボール向けの指標があることで、選手の全員を見る道具になり、コーチングスタッフの判断を支えるとしています。
OLIVER PRO が合うチームの条件
| 条件 | こんなチームに合います |
|---|---|
| 競技 | バスケットボール、フットサル、ハンドボール、バレーボールなど、屋内競技のチーム |
| 場所 | 体育館など屋内で練習・試合をし、アンテナなどの追加設備を置かずに計測したいチーム |
| 見たい数値 | 総距離や最高速度に加えて、代謝パワーやジャンプなどの指標も見たいチーム |
| スタッフ | S&C コーチやパフォーマンスの担当が、選手ごとの負荷を見て、計画の判断材料にしたいチーム |
本部のブログが紹介した導入チーム(2025 年 8 月 21 日時点)
本部のブログは、OLIVER PRO の利用はバスケットボールの上位のチームでも現実のものになっていると紹介しています。
- 本部のブログが「スペインの 1 部」として挙げたクラブ:Bàsquet Girona、Club Baloncesto Breogán、CAB Estepona、Lointek Gernika Bizkaia が、日々の業務にこの計測を取り入れていました
- そのほかに挙げられたクラブ・リーグ・連盟:Gipuzkoa Basket、Cartagena CB、Club Bàsquet Sueca、CS Phoenix Galați(ルーマニアの 1 部)、ポルトガルのバスケットボール代表チーム(男子・女子)
本部のブログは、屋内競技でも競技に合わせた計測技術を取り入れる動きが広がっていると見ています。背景にあるのは、フィジカルの準備を試合の実際の要求に合わせたいという考えです。
分や距離を数えるだけでは足りない
本部のブログは、練習や試合の計測技術によって、S&C コーチが選手のパフォーマンスとコンディションを見て、練習の計画を立てやすくなるとしています。代謝パワー、方向転換、ジャンプのような指標を見ることで、バスケットボールの体への要求を、これまでより細かく理解する手がかりになります。
競技に合った信頼できるデータを持つことは、バスケットボールの S&C に携わる人にとって重要になってきた、というのが本部のブログの結びです。試合の分数や走った距離を数えるだけでは足りない、という考え方が、バスケットボール向けの指標につながっています。
日本の現場では
練習のあとにポジションごとの数値を並べて説明すると、役割による動きの違いを選手に伝えやすくなります。本部のブログは、代謝パワーはガードやディフェンダー、ジャンプはセンターやフォワードを見るのに向くとしています。ジャンプは、今の OLIVER PRO ではベストを着けた時に計測されます。デモのご依頼では、OLIVER PRO の画面で、屋内の計測で見られる指標をご覧いただけます。
出典
- この記事の原文:OLIVER SPORTS 本部のブログ「Basketball Physical Conditioning: All About Performance Monitoring Tech」(英語、2025 年 8 月 21 日)
この記事について本記事は、OLIVER SPORTS 本部の公式ブログに 2025 年 8 月 21 日に掲載された記事「Basketball Physical Conditioning: All About Performance Monitoring Tech」の日本語版です。日本の読者向けに、OLIVER SPORTS JAPAN が要点をまとめ直し、「日本の現場では」の欄を書き足しています。記事の中の数値や製品の内容は、元の記事が掲載された時点のものです。この日本語版は 2026 年 11 月に掲載しました。日本で提供する内容や価格は、記事の内容と異なる場合があります。機能によっては、ご契約の内容で使える範囲が異なります。国内での導入と運用のサポートは、OLIVER SPORTS JAPAN が行います。掲載している画像・ロゴは OLIVER SPORTS 本部の許諾を得て使用しており、権利は OLIVER SPORTS 本部または各権利者に帰属します。OLIVER SPORTS JAPAN は、STC 株式会社が運営する日本の総代理店です。



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