この記事のまとめ
- 負荷の計画で見直したいのは、個人差・試合の状況・次の対戦相手・心理面・負荷の増やし方・メニューの変化・筋力トレーニングの 7 点です。
- 本部のブログは、1 週間に増やす負荷を 10% を超えないようにする、段階的な進め方を挙げています。
- OLIVER PRO の GPS の数値は、選手ごとの負荷を見て、計画を調整する判断材料になります。
月曜の朝、週の練習計画を書く。全員に同じメニューでよいのか、先週の疲れが残っている選手はいないのか。感覚だけでは決めきれない、と感じる指導者は少なくないはずです。
この記事では、OLIVER SPORTS 本部のブログ(2025 年 4 月 8 日)をもとに、サッカーのトレーニング負荷の計画でよくある 7 つの失敗と、見直しの方向をまとめます。
7 つの失敗と見直しの方向
本部のブログは、負荷の計画を「ただ多く走らせること」ではなく、試合に良い状態で臨むための計画として捉えています。サッカーは体だけでなく、気持ちの面も大きく関わる競技です。プレッシャー、自信、情熱が成績に影響すると本部は述べ、努力・戦略・回復のバランスを取ることを挙げています。
| 失敗 | 見直しの方向 |
|---|---|
| 1. 計画を個人に合わせない | 選手ごとの違いに合わせた調整 |
| 2. メニューに偏り、試合の状況を見ない | 試合の場面を再現するメニュー |
| 3. 次の対戦相手を考えない | 相手の分析にもとづく負荷の調整 |
| 4. 選手の気持ちの面を見ない | 気分の把握と、安心できる環境づくり |
| 5. 負荷を急に増やす | 段階的な増やし方(1 週間で 10% を超えない) |
| 6. メニューが単調 | 種類と専門性の幅を持たせる |
| 7. 筋力トレーニングを後回しにする | 筋力のセッションを計画に組み込む |
1. 計画を個人に合わせない
ポジション、年齢、ケガの履歴、体力の水準を考えずに同じ計画を当てはめると、負荷の計画としては効果が出にくく、場合によっては逆効果にもなる、と本部は指摘しています。
- 持久力や筋力のテストを定期的に行う
- GPS の数値で、選手ごとの負荷を分析する
- パフォーマンスのモニタリング用ソフトで、個人の必要に合わせて負荷を調整する
2. メニューに偏り、試合の状況を見ない
フィジカルのメニューを、実際の試合で求められる動きと切り離して作ると、選手が試合の場面に備えられない場合があります。
- 戦術や技術の文脈とフィジカルの練習を合わせる
- 試合の状況を再現するメニューを取り入れる
- GPS デバイスで、試合に近い場面での運動量や動きを計測する
- 各セッションで、認知面の負荷と判断も見る
3. 次の対戦相手を考えない
次の相手の特徴を考えずに負荷を計画すると、その試合に向けた準備に影響する場合があります。
- 相手を戦術の面から研究し、試合の場面を再現する
- 想定する試合の強度にもとづいて負荷を計画する
- GPS のデータを、試合後の回復と次の試合の準備に使い、過去の指標とも比べる
4. 選手の気持ちの面を見ない
ストレス、プレッシャー、意欲の低下を見過ごすと、パフォーマンスに悪い影響が出たり、ケガのリスクが高まったりする場合がある、と本部は述べています。
- アンケートで、毎日の気分を把握する
- チームを支える、メンタルヘルスの専門家に相談できるようにする
- 選手が安心して、力を出したいと思える環境をつくる
本部のブログは、心の面が安定した選手は、判断や回復の面でも力を出しやすいとしています。心や体の不調が気になる場合は、専門家に相談してください。
5. 負荷を急に増やす
体が適応する時間を置かずに負荷を急に増やすと、筋肉への過負荷、強い疲労、ケガにつながる場合があります。本部のブログは、段階的に増やす考え方として、負荷を 1 週間に 10% を超えて増やさないことを挙げています。OLIVER PRO の GPS デバイスのように、外的な負荷を計測できる道具があれば、客観的な数値をもとに増やし方を調整できる、としています。
6. メニューが単調
同じメニューを繰り返すと、伸びが止まり、意欲が下がり、使いすぎによるケガのリスクも高まる、と本部は述べています。
- 有酸素と無酸素の持久力を組み合わせる
- サッカーに特有の、機能的な筋力に取り組む
- 高い強度の、試合を想定したメニューを入れる
データ分析の技術は、何を改善すべきか、刺激をどう変えるかを見る手がかりになります。
7. 筋力トレーニングを後回しにする
有酸素の練習や戦術の練習を優先して、筋力トレーニングを後回しにするチームがある、と本部は指摘しています。筋力はパワーと安定性、そしてケガのリスクを考えるうえで欠かせない要素とされています。
- 爆発的な筋力:抵抗をかけたスプリント、オリンピックリフトなど
- 機能的な筋力と安定性:体幹のトレーニング、固有受容感覚のトレーニング
- ケガのリスクへの備え:ハムストリングと内転筋の強化
内的な負荷と外的な負荷を追うことは、疲労の状態を見ながら、パフォーマンスを落とさずに筋力トレーニングを組み込めているかを確かめる手がかりになる、と本部のブログは述べています。
GPS の数値をどこで使うか
本部のブログは、OLIVER PRO の GPS デバイスとデータ分析のプラットフォームによって、客観的な指標をもとにトレーニングを設計しやすくなると述べています。計画の見直しで データや GPS の数値が関わる 6 つの項目について、使い方を整理すると次のとおりです。
| 見直しの項目 | データ・GPS の数値の使い方 |
|---|---|
| 個人に合わせた計画 | 選手ごとの負荷の分析 |
| 試合に近い場面 | 試合を想定したメニューでの運動量の計測 |
| 次の対戦相手 | 試合後の回復と次の試合の準備、過去の指標との比較 |
| 負荷の増やし方 | 外的な負荷の計測と、増やし方の調整 |
| メニューの変化(データ分析) | 改善点の確認と、刺激の幅の見直し |
| 筋力トレーニング | 内的・外的な負荷による疲労の追跡 |
日本の現場では
選手に「先週はきつかった?」と尋ねる場面は、どのチームにもあるはずです。その答えと、先週の走行距離や加速・減速の数値を並べて見られると、指導者と選手が同じ材料で話しやすくなります。デモのご依頼では、OLIVER PRO の画面で、選手別の走行距離や加速・減速の数値と、直近 1 週間と過去 4 週間の負荷の比(ACWR)をご覧いただけます。
出典
- この記事の原文:OLIVER SPORTS 本部のブログ「7 Most Common Mistakes in Training Load Planning」(英語、2025 年 4 月 8 日)
この記事について本記事は、OLIVER SPORTS 本部の公式ブログに 2025 年 4 月 8 日に掲載された記事「7 Most Common Mistakes in Training Load Planning」の日本語版です。日本の読者向けに、OLIVER SPORTS JAPAN が要点をまとめ直し、「日本の現場では」の欄を書き足しています。記事の中の数値や製品の内容は、元の記事が掲載された時点のものです。この日本語版は 2026 年 11 月に掲載しました。日本で提供する内容や価格は、記事の内容と異なる場合があります。機能によっては、ご契約の内容で使える範囲が異なります。国内での導入と運用のサポートは、OLIVER SPORTS JAPAN が行います。掲載している画像・ロゴは OLIVER SPORTS 本部の許諾を得て使用しており、権利は OLIVER SPORTS 本部または各権利者に帰属します。OLIVER SPORTS JAPAN は、STC 株式会社が運営する日本の総代理店です。



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