この記事のまとめ
- スペイン 1 部のフットサルチームの選手 10 人を対象にした研究で、ポジションごとに外的負荷(走った距離や加速・減速など)の傾向が異なることが報告されました。
- 本部のブログによると、ピヴォは週を通して負荷が最も低く、ウイングは高強度の距離と加速が目立ち、ディフェンダーは試合での減速の負荷が高い傾向でした。
- ポジションごとの傾向は、練習メニューを分けて考えるときの判断材料になります。
フットサルの練習で、全員に同じメニューを同じ量だけ課していないでしょうか。コートの中で走る距離も、急に止まる回数も、ポジションによって違うように見えます。その違いを数値で見られれば、練習の量を調整する話し合いがしやすくなります。
この記事では、OLIVER SPORTS 本部のブログ(2025 年 2 月 6 日)をもとに、フットサルのポジション別の外的負荷と、試合までの週の中での負荷の見方をまとめます。
フットサルのポジションと、研究の対象
フットサルは 1 チーム 5 人で行う、動きの変化が大きい競技です。ゴールキーパーも守備と攻撃の両方に関わるため、役割が大きい競技です。ただ、今回の研究ではゴールキーパーの役割と数値は分析の対象に入っていません。
対象になったのは「フィールドプレーヤー」で、次の 3 つに分けています。
- ディフェンダー
- ウイング
- ピヴォ
本部のブログによると、研究の対象はスペイン 1 部のフットサルチームの選手 10 人です。データの収集には、選手のふくらはぎのスリーブに入れた OLIVER PRO のデバイスが使われました。この研究は学術誌 Sports に掲載されています。
研究で見た指標と、試合からの日数の区切り
研究では、次の指標が使われました。
| 見た内容 | 指標 |
|---|---|
| 走った距離 | 総距離、歩行(時速 0〜6 km)、ジョグ(6.1〜12 km)、高強度(12.1〜18 km)、最大強度(18.1 km 超)の各距離 |
| 加速・減速 | 高強度の加速の量、高強度の減速の量、加速の回数、減速の回数 |
| 速度 | 最高速度 |
練習が終わったあと、データは「試合から数えて何日前か」で分けて整理されています。先行する研究にならった区切りで、MD は試合の日(Match Day)を表します。
| 区切り | 意味 |
|---|---|
| MD-5 | 試合の 5 日前 |
| MD-4 | 試合の 4 日前 |
| MD-3 | 試合の 3 日前 |
| MD-2 | 試合の 2 日前 |
| MD-1 | 試合の前日 |
| MD | 試合の日 |
ポジションごとの負荷の違い
本部のブログによると、ポジション別の分析では、体に求められる動きに大きな差がありました。
| ポジション | 本部のブログが紹介した傾向 |
|---|---|
| ピヴォ | 試合までの 1 週間(マイクロサイクル)を通して、負荷が最も低い |
| ウイング | 高強度・最大強度の距離と、加速の指標が目立つ。体への要求が高いポジション |
| ディフェンダー | 減速の負荷が高い。特に試合で目立つ |
本部のブログは、こうした結果から、ポジションごとの違いを踏まえた練習計画が必要だとしています。選手の準備を整えることと、使いすぎによるケガのリスクを考えることの両方に関わる、という整理です。
また、トップレベルの環境で得られた基準値は、ストレングス&コンディショニングを担当するコーチが練習を計画し、調整するときの実用的な手がかりになる、と紹介されています。研究の結果は、負荷の管理や選手の健康といったテーマを含む、スポーツ科学の議論に役立つ内容だと、本部のブログは紹介しています。
本部が紹介する、負荷の計測のメリット
本部のブログは、OLIVER PRO のデバイスを使うと、データの収集だけでなく、チームの判断にも役立てやすくなるとして、次の 4 点を挙げています。
- ケガのリスクを考える手がかり:ケガのリスクが高まりうる負荷のパターンを見つける
- 練習と回復の調整:ポジションごとの要求に合わせて、練習と回復の負荷を見直す
- 個別のトレーニング:選手一人ひとりの必要に合わせてメニューを組む
- データにもとづく判断:パフォーマンスや仕事量の客観的な指標を、指導者に示す
OLIVER PRO が合うチームの条件
| 条件 | こんなチームに合います |
|---|---|
| 練習の組み方 | ポジションごとに練習の量や内容を変えたいチーム |
| 試合の日程 | 週に 1 試合のリーグ戦などで、試合から逆算して 1 週間の負荷を組み立てたいチーム |
| スタッフ | フィジカルコーチやコンディション担当が、数値をもとに選手と話したいチーム |
日本の現場では
たとえばウイングの選手に、自分の高強度の距離と加速の数値を見せながら、週のどの日に回復を優先するかを一緒に考える。そんな面談の材料として、ポジション別の数値が使えます。ポジションごとの傾向を知っておくと、選手への説明もしやすくなります。デモでは、選手別の画面で距離や加速・減速の数値がどう並ぶかをご覧いただけます。ご希望の方はデモのご依頼からどうぞ。
出典
- この記事の原文:OLIVER SPORTS 本部のブログ「Which Position Runs the Most in Futsal: Load Monitoring」(英語、2025 年 2 月 6 日)
- 本部のブログが紹介する研究論文(学術誌 Sports の掲載ページ)
この記事について本記事は、OLIVER SPORTS 本部の公式ブログに 2025 年 2 月 6 日に掲載された記事「Which Position Runs the Most in Futsal: Load Monitoring」の日本語版です。日本の読者向けに、OLIVER SPORTS JAPAN が要点をまとめ直し、「日本の現場では」の欄を書き足しています。記事の中の数値や製品の内容は、元の記事が掲載された時点のものです。この日本語版は 2026 年 11 月に掲載しました。日本で提供する内容や価格は、記事の内容と異なる場合があります。機能によっては、ご契約の内容で使える範囲が異なります。国内での導入と運用のサポートは、OLIVER SPORTS JAPAN が行います。掲載している画像・ロゴは OLIVER SPORTS 本部の許諾を得て使用しており、権利は OLIVER SPORTS 本部または各権利者に帰属します。OLIVER SPORTS JAPAN は、STC 株式会社が運営する日本の総代理店です。



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