この記事のまとめ
- Player Value(PV)は、選手の身体的・競技的な貢献度を、0〜100 の 1 つの数値にまとめる指標です。
- PV は「Athletic Index(身体的な質)」と「PlayTime Index(出場時間と練習量)」の 2 つを組み合わせ、推移とデータ量に応じた補正もあわせて示します。
- PV は指導者の目を置き換えるものではなく、出場時間の管理や練習計画を考える判断材料として、推移と信頼度とあわせて見るものです。
今週は出場時間が少なかった選手を、次の試合で使うべきか。ベンチ入りの選手の中で、いま身体面の状態がよいのは誰か。感覚では分かっていても、数値で説明しようとすると、材料がばらばらに散らばっていることがよくあります。
この記事では、OLIVER SPORTS 本部のブログをもとに、2025 年 10 月に紹介された指標 Player Value の考え方と、チームやアカデミーでの使い方をまとめます。当時の本部のブログによる内容で、今の OLIVER PRO の画面や機能と同じとは限りません。
Player Value とは
Player Value(PV)は、選手が今どれだけの競技的な価値をチームにもたらしているかを、0 から 100 で示す指数です。本部のブログによると、次の 2 つの側面を組み合わせています。
| 要素 | 見ること |
|---|---|
| Athletic Index(今の画面ではアスレチックバリュー) | 選手の現在の身体的な質 |
| PlayTime Index(今の画面ではプレー時間バリュー) | 試合の出場時間と練習の負荷から見る、実際の使われ方 |
さらに PV には、週ごとの変化を追う推移(トレンド)と、データ量に応じて数値を調整する信頼度の係数(r)がついています。本部のブログは、PV は「いま調子がよいか」だけでなく、どれだけ貢献しているか、その状態がどれだけ安定しているかも表すとしています。
どんなデータを使うのか
本部のブログによると、PV の計算には、練習と試合で記録された情報を、スタッフまたは選手自身が入力したものも含めて使います。主な変数は次のとおりです。
- 試合の出場時間と、週ごとの参加状況
- 練習の種類と強度
- 累積した負荷の合計(量と強度)
- 出場の頻度(先発・ローテーション・途中出場)
- 体重・身長・ポジションなどの補足データ(任意)
この組み合わせによって、PV は「身体面の数値」と「出場」のバランスをとり、選手がチームやカテゴリーにどれだけ貢献しているかを総合的に見ようとしています。
計算のしくみ
Athletic Index(0〜100)
選手の現在の身体的な質を、強度と量の 2 つの成分から評価します。
| 成分 | 見る項目 |
|---|---|
| 強度(1 分あたり):走力 | 距離/分、スプリント/分、高強度の距離 |
| 強度(1 分あたり):代謝 | HMPD/分、HMP の時間の割合(代謝パワー[別名 メタボリックパワー]に関わる項目) |
| 強度(1 分あたり):神経筋 | 加速・減速、方向転換、ジャンプ/分、最高速度(95 パーセンタイル) |
| 量(1 セッションあたり) | 分数・距離・スプリント・加速・TME・ジャンプ・方向転換の合計 |
略称は本部のブログのままです。すべての指標は、年齢とポジションで標準化されます。比べられる集団に対する、0〜100 の標準化された得点として示されます。
PlayTime Index(0〜100)
本部のブログによると、チームメイトやプロの水準と比べて、どれだけ試合に出て、どれだけ練習しているかを計測します。試合の出場時間と、週あたりの練習時間または負荷の 2 つを組み合わせています。
さらに、選ばれる頻度(S)で重みを変えます。
- 出場が少ない選手は、練習のほうを重く見る
- レギュラーの選手は、試合のほうを重く見る
最終的な Player Value
PV は、Athletic Index と PlayTime Index の幾何平均で求められます。本部のブログによると、身体面の指標と実際の使われ方に差があるときは、その差が数値に反映されるしくみです。あわせて、次の調整が入ります。
- 年齢と、選手の成長の段階に合わせて調整する
- データが少ないときは、数値を小さくする(信頼度の係数 r)
- 時間の推移を表示し、選手の変化を見られるようにする
チームでの使い方
本部のブログは、プロチームでの使い方として、出場時間の管理と負荷の計画を挙げています。
| 見え方 | 考え方の例 |
|---|---|
| Athletic Index が高い・PlayTime Index が低い | 出場時間や招集を検討したい選手 |
| Athletic Index が低い・PlayTime Index が高い | 回復や、質の高い練習を検討したい選手 |
| 代謝の成分が低い | 高い代謝パワーの練習を増やす |
| 神経筋の成分が低い | 方向転換とジャンプを優先し、最高速度も確認する |
PV の推移は、1 回の練習や 1 試合の結果に引きずられた判断を避ける手がかりになる、と本部のブログは説明しています。
アカデミーでの使い方
- 才能の発見と育成:身体面で目立つ選手と、継続して出場時間を得ている選手を見分ける手がかりにします
- 成分ごとの身体づくり:走力・代謝・神経筋の成分から、年齢とポジション別に伸ばしたい点を見つけやすくなります
- 出場時間の偏りを見る:PlayTime Index で、一人ひとりの出場の機会と内容を見比べられます
そのほかの使い方:補強や契約の検討
本部のブログは、PV をクラブや強化責任者向けの戦略的な道具としても紹介しています。クラブ内の選手のデータと、プロの水準とを比べられるため、次のような場面の材料になるとしています。
- 契約の更新
- クラブ内での昇格
- スカウトや補強の検討
本部のブログは、推移と信頼度とあわせて見ることをすすめています。選手のデータを契約や昇格の判断に使う時は、どんな目的で使うかを、前もって選手(未成年なら保護者にも)に伝えておくことが前提です。
PV は指導者の目の代わりになるのか
本部のブログの答えは「いいえ」です。PV は、技術面の観察を補うもので、客観的で比べられる材料を足して、判断に文脈と細かさを加えるものと説明されています。使い方の基本は次のとおりです。
- PV は、推移と信頼度(r)とあわせて見る
- プロのチームでは、自動の通知を負荷や出場時間の調整に使う
- アカデミーでは、年齢とポジションで比べ、PlayTime を確認して出場の偏りを見る
日本の現場では
出場時間の配分について、保護者や選手に説明する場面があります。その選手本人の練習と試合の負荷を同じ物差しで並べた資料があれば、感覚だけでなく数値も添えて話せます。ほかの選手の数値は、保護者に見せない形にします。数値だけで選手を比べる使い方は避け、指導者の観察と組み合わせることが前提です。デモのご依頼では、練習と試合の負荷を選手ごとに確認する画面をご覧いただけます。
出典
- この記事の原文:OLIVER SPORTS 本部のブログ「Player Value: The New Metric Redefining How Football Performance Is Measured」(英語、2025 年 10 月 31 日)
この記事について本記事は、OLIVER SPORTS 本部の公式ブログに 2025 年 10 月 31 日に掲載された記事「Player Value: The New Metric Redefining How Football Performance Is Measured」の日本語版です。日本の読者向けに、OLIVER SPORTS JAPAN が要点をまとめ直し、「日本の現場では」の欄を書き足しています。記事の中の数値や製品の内容は、元の記事が掲載された時点のものです。この日本語版は 2026 年 11 月に掲載しました。日本で提供する内容や価格は、記事の内容と異なる場合があります。機能によっては、ご契約の内容で使える範囲が異なります。国内での導入と運用のサポートは、OLIVER SPORTS JAPAN が行います。掲載している画像・ロゴは OLIVER SPORTS 本部の許諾を得て使用しており、権利は OLIVER SPORTS 本部または各権利者に帰属します。OLIVER SPORTS JAPAN は、STC 株式会社が運営する日本の総代理店です。



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